今回は、20代女性が引きこもりから脱出する方法について書いていきたいと思います。
社会的な活動からしばしば引きこもるようになった人も、長く引きこもりのような生活を送ってきた人も、20代女性が引きこもりから脱出する方法をご紹介します。
引きこもりになる原因
引きこもりになる原因としては、人間関係がうまく行かなかったり職場になじめないかったり、なんらかの挫折や問題がきっかけが多くあります。
けれど最近ネットで動画配信サービスなど、さまざまなコンテンツを無料で入れることになっているのもあり、それに伴って特になにかきっかけがあるわけではないのに、退職や大学進学を期に、引きこもり状態に陥ってしまう人も多いんじゃないかと思います。
いわゆるなんとなく引きこもり状態になってしまう人たちですね。
このなんとなく引きこもり状態の人たちは、楽しく引きこもっていている間は特に問題はないと思うのですが、何か突然きっかけで、が気づいた時にはもう手遅れになってどうしようと言う状態に陥ってしまう人もいます。ちなみに自分はどちらかというとそちら側でした。
引きこもりから抜け出せない原因は、圧倒的な恐怖心
長く引きこもり状態だった人が「よし社会復帰しよう」と思っても、ひきこもりからの社会復帰はとてもハードルの高いものです。
引きこもりから抜け出せないのは、人間関係のトラウマ、ブラックな労働への恐怖など、人それぞれさまざまな要因が関係しています。
でも、なにってまず、引きこもり状態だからこそ、なかなか抜け出せなくなるんですよね。
「面倒くさい」という怠惰な感情ではなく、圧倒的な恐怖心から。
「こんなにこんなに長く何年も引きこもっていたぶん、社会に戻るのがこわい」「働くことなんかできない」「傷つけられたくない」
という心の不安や恐怖が、行動にブレーキをかけてしまう。
それにプラスして、今までの大小さまざまな嫌な思い出(トラウマ)が絡みついて恐怖心を煽ってくる。ドキュメンタリーなどで取り上げられている引きこもりの人が「面接が怖い」と言っているを耳にしますが、その気持ちが死ぬほどわかります。
引きこもって悩んだ経験のない人にはわかってもらえないことがほとんどだと思いますが、何年も何十年も社会に出れなくなるくらい、このブレーキ(恐怖心)はかなり強い。
一歩踏み出せないまま、一週間、一ヶ月、半年……。
先に延ばせば延ばすほど、その日はよくても、恐怖心が雪だるま式に増大。ブレーキも強力になり、社会復帰が困難になります。
ストレスを感じたら、早く行動を起こすこと
こうなったら厄介です。
べつに「空白期間が増えるから」とか、「家族や社会の迷惑になるから」ではなくてですね、先に延ばせば延ばすほど、ますます恐怖心が膨らんで身動きがとれなくなるから。
自分も数か月ウジウジ悩んでいたのでわかるのですが、行動を起こさなければ起こさないほどストレスは増大して、指先とか震えたり食欲もほとんどなくなっていましたからね。
焦燥感を煽るわけではないですし、引きこもっていても本人が楽しければまったく問題ないと思いますが、引きこもっている状態になんらかのストレスを感じていて「社会復帰したいなあ」と少しでも思っているなら、なるべく早く行動することをおすすめします。
20代女性のひきこもりは3年の社会復帰は簡単
20代の女性にとって、3年間の社会復帰は現実的で達成可能なものです。
なぜかというと20代というのは自分が思っているより全然若く、世間的には20代は失敗しても許される年齢だからです。
これに気づいたのは、社会復帰後に働いていたアルバイト先でのことでした。
40代以上の方が多い職場だったこともあり、割と子供のように扱われることが多く、(お世辞かもしれないですが)「まだ若いから~」と言われることが多くありました。
自分では「自分なんかもうおばさん」「外だけ老けて、中身はともなっていないだろう」とコンプレックスの塊だったのですが、そんな悩みが小さくなるほど。
もちろんお世辞も入っていたのでしょうが、それを差し引いても20代ってぜんぜん若いしチャンスもあります。20代半ばのころ「もう歳とったし、人生やり直せないわ」と思っていたんですが、30こえた今では「ぜんぜん子供だったな」と思いますもの。
冗談抜きにしても、20代なら面接で「引きこもっていました」と正直に言っても、(面接で最低限の受け答えができていれば)お情けで拾ってくれる会社はあるんじゃないかな。
なので本当に20代中盤~後半で「20代後半だから社会復帰厳しい」とあきらめかけている人がいたらこう言いたいです。そんなことはない、と。
とくに正社員にこだわらなければ、今は人手不足なので全然働くことができます。
小さくステップアップする
じゃあどうするかというと、それでも長く引きこもってきた人が急にジャンプすることは難しいので、小さくステップアップするところからです。
ほとんど外出していない人なら散歩やウォーキングで体力をつけながら、普段会わない人と勇気を出して会ってみて、コミュニケーションに慣れるのがいいでしょう。

自分も散歩や買い物、旅行などで知らない人とコミュニケーションをとるところからはじめました。
そうしてリハビリをしたところで、働いてみるのが易しい道かなと思います。
そんなのはわかってるよ
とはいえ、多くの引きこもりの人からすると「そんなもの分かっているよ」という人は多いでしょう。
ひきこもりの多くはコンビニや買い物など趣味庭で掛けられるという方がほとんどだという統計があるので、外出いや人との最低限度のコミュニケーションはできるという人は多いんじゃないかなと思います。
つまり肝心なのは、その後。
「その後が一歩踏み出せないんだ」という人がほとんどだと思います。
社会復帰で一番こわいのは?
じゃあ何故社会復帰ができないのか、何が一番の恐怖なのか。
まったく働いた経験のない人は、「働くこと」そのものに対する恐怖かもしれません。
人間関係のトラウマがある人は、職場の環境への恐怖かもしれません。
自分の場合は、何年も働いた経験があるので、「働くこと」や「人間関係」に対する恐怖は(ないことはないけれど)そこまで大きなものではありませんでした。
それよりも「面接で面接官と対峙すること」
その壁だけが大きくそびえ立っていました。
なぜ面接を怖いと思うのか
じゃあ「なぜ面接をがこれほど怖いのか」を考えてみますと、次のようなことはわかります。
- 知らない人に自分をさらすこと
- 知らない人に自分をのさらして、怒られるかもしれないという恐怖
いわゆる自分を拒絶され傷つくことへの恐怖心です。
単純にプライドがあって傷つけられたくないという人も居ると思いますが、引きこもりになる前の人間関係へのトラウマ、長い引きこもり期間の中でたくさん傷つけられて社会の隅に追いやられて、これ以上誰かに傷つけられることがものすごい恐怖になっている。もう瀕死の状態なんですね。
だからこれ以上何かを一撃でも食らわされると思う本当に耐えられないような崖っぷちに立たされている状態です。
勇気が出ずにずるずると引きこもり期間がのびていく
こうして極限まで追い詰められて恐怖心が募っている状態なので、よほど何か明確な差し迫った状況でない限り、恐怖心の方が勝ってしまい、ズルズルと引きこもり期間が伸びて行きます。
引きこもり状態もかなりのストレスなのに、引きこもりの方を選んでしまうんですね。
何度も言うようですがここで恐怖に打ち勝てず引きこもってしまうと、どんどんどんどん社会復帰が困難になります。では、どうするのか。
誰かに引っぱりあげてもらう
普通に考えれば、「勇気を出して自力で這い上がる」という方法しか思い浮かばないかもしれません。
つまり勇気を振り絞って、ハローワークや求人サイトから直接応募して採用される方法。
自分は(ほとんど)この方法で社会復帰しましたが、冷静になって考えると長期的に引きこもっていた人にはものすごく不利な道ですし、難易度が高すぎてまったく現実的ではありません。
早い段階で採用されればいいですが、不採用が重なれば重なるほど心だけがヘトヘトに傷ついて自己肯定感もゼロになってさらに閉じこもってしまうリスクだってあります。
それに、そもそも自力で抜け出せる人ならもうやっているんじゃないかと思います。
そこで私のおすすめする対処法は以下の2つ。
- 他人を頼ること
- できるだけ恐怖心をあおらないような社会復帰の方法を考えること
先ほども書いたように「なぜ面接が怖いか」というと、知らない人に会って、その人に自分をさらけ出して、判断を下され、「お前はダメだ」と言われ傷つくことが一番の恐怖なのです。
で、その状態を打開するにはどうすればいいかというと、
- なるべく優しい面接官に当たるか、
- そもそも面接がないようななくても働けるような場所で働く
という選択肢があります。(※後述しますが、後者は「派遣」を勧めているのではありません)
面接を受ける必要はまったくない
……という思い込みがあるかもしれませんが、「働くこと」「社会復帰すること」が目的であって、べつに知らない面接官に会う必要性も、そもそも面接を受ける必要性もまったくないんですよ。
とくに田舎に住んでいる人ならわかるかと思うのですが、昔は家業を手伝ったり、親戚から仕事をもらうことが当たり前にありました。
ですからたとえば、
- 知り合いの会社で働かせてもらう
- 家族や友人知人に相談して仕事を紹介してもらう
- 地域の引きこもり支援団体のようなところに相談して、引きこもり歴のある人でも働けるような場所をさがしてもらう
こういう方法だと、たとえ空白期間があっても、面接に対してのハードルは各段に低くなります。
自分のことをよく知っている人なら(面接で緊張することも多少はあるかもしれませんが)知らない求人に応募するよりは全然はそれは低いですし、そもそも知り合いの会社であれば、面接さえなく「明日からおいでよ」と言われる場合もあります。
「だれかに頼る」という考えを持つことの重要性
また、ハローワークや求人サイトから就職先をさがすのであっても、味方がいることはとても助けになります。
恐怖に負けそうになった時に背中を押してくれたり、不採用になったとき、失敗してしまったときなどに励ましてもらえるからです。
自分も面接を受けるときは、かなり家族に励まされました。これがなかったら一歩踏み出せなかったと思います。
サポートがあることが難易度を下げる
このように誰かの助けを借りることは、心理的にも物理的にも難易度を下げることができます。
求人さがした知らない職場に行って、知らない面接官の前で、平均以下であろう履歴書を見せながら、つたないコミュニケーション能力で自分のことをペラペラ話さないといけないなんて、本当に難易度の高い道のりです。
これは暴論かもしれませんが、それよりもどこかでボランティアをして、そこで仲良くなった人から仕事を紹介してもらう……というほうが(時間はかかるけど)ある意味易しい道のりなんじゃないかと思います。

頼れる人がいない
こういうとき「頼れる人がいない」という人はいると思います。
ですが自分が頼る勇気を出せないだけで、ただの心の問題として「頼る人がいても頼れない」という状態の人も多いんじゃないかなと思います。
たしかに引きこもりになると、友達と疎遠になったり、だれかに「会おう」と言われても会うのがおっくうになったりします。
けれど自分の力で脱出できないのであれば「誰かに頼る」という考えを持つことがすごく重要だと思っています。自分の力で脱出しようとすると恐怖心の方が勝てしまいますし、自分の一番不利な道でしか勝負することができないからです。
お金を稼げないことより、孤独のほうが何倍もやばい
これらを考えると、とにかく差し迫って「稼がなきゃいけない」という状況でない限りはお金をのことはあまり考えなくてもいいんじゃないかなと思います。それよりも働く場所があること、社会と繋がれる場所がある方がより重要だと思っています。
そして何かあればサポートしてくれる周りの人がいることの方が重要だと思います。
おわりに
自力でひきこもりを克服しようとすることは、やってはいけないことです。友人、家族、専門家に助けを求め、サポートすることが重要です。友人は精神的な支えとなり、理解を示してくれますし、目標を達成するための手助けをしてくれます。専門家は、行動計画の策定を支援し、道筋を示す上で非常に役に立ちます。助けを求めることは、引きこもりから脱出するために必要な最初の一歩です。
20代のひきこもりは大変な問題ですが、必要な人には手助けやサポートがあります。支援やサポートが必要であることを認め、問題があることを認め、社会復帰への行動計画を立てることで、20代女性は引きこもり行動を克服することができるのです。小さな一歩を踏み出し、友人や専門家の助けを借り、達成可能な明確な目標を持つことで、回復への道のりはより容易なものになるはずです。

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