長く引きこもっていると、自分のことをダメだと思い込んでしまいませんか。自分はそうでした
けれど、自分のことをすべて駄目な人間だと思ってはいけないという話をしていきたいと思います
引きこもっていると自分のことを「だめな人間」だと思い込んでいく理由
長く引きこもっていると、自分のことを「だめな人間」だと思い込んで行きます。
自分も引きこもり末期のときは、「だめな人間」「とりえのない人間」だと責め続けました。
自分がこの状態に陥ったときもなぜこれほどまでに自信を失ったのか、について考えてみたところ以下のような原因じゃないか、と思いました。
①なにも社会貢献できていない
まずひきこもりで「ダメな人間」だと悩んでいる人の多くは、衣食住を誰かに頼っているという人が多いと思います。
悪く言えば、何も社会貢献できていない上、周りに頼りきっているという状態。いわゆるほとんど役割のないペットのような生活です。
どんどん自信がなくなり、迷惑かけるばかりの自分を『ダメな人間』だと思い込んでいきます。
②周りからの扱い
二つ目は周りからの扱いです。引きこもりになると周りからの扱いが変わります。
冷ややかな目で見られたり、腫れ物を触るような目で扱いだったり家族からは邪険に扱われたりする人は少なくないでしょう。そうしたからの周囲からの(ほとんど無意識による)扱いや反応によって、どんどん自信や自己肯定感を失っていきます。
③自覚
三つ目は、自覚です。
「自分は引きこもりだ」という自覚から自信が減っていくんです。
たとえ周りからどんな扱いを受けようと思うと、どんなに馬鹿にされようと、自分が「だめだ」と思い込まなければ自信は保てます。
けれど、「自分はダメだ」と思ってしまうということは、そこまで自分の心を強く持てない人間なんですね。
ひきこもりになると、良くも悪くも周りが「そのままではだめだ。だめだ」と言ってくる状況になります。すると、心が強くない人は「自分はだめなのかもしれない……」→「自分はだめな人間だ」という勝手に思い込んでいってしまう。
つまり『自覚』から自己肯定感をうしない、どんどん閉じこもっていきます。
また、日に日に耐えられなくなる人もいます。
たとえば働きづめだったサラリーマンが会社をやめたとき、最初は「明日からもう働かなくていいんだ!」と嬉しさばかりこみあげてくるかもしれません。ですが、数か月も続くと耐えられなくなるという話、よく聞きますよね。
よほど(働かなくていいくらいの)貯金がある人、ぜったいに周りの目を気にしない人でなければ、最初は自己肯定感があって引きこもり生活を楽しめていた人でも、だんだん自信が保てなくなっていくんです。(逆に保てる人の方が珍しいのかもしれませんが。)
どんどん自信が持てなくなっていき、社会に戻ることが恐怖になる
このように引きこもりが長期にわたって続くと、どんどん自信が持てなくなり、自己肯定感もなくなります。
自信が持てなくなるだけならまだいいのですが、より問題なのは、世間や、他人に対する恐怖が併発されることです。
引きこもりになると自信がなくなり、自信がなくなると、社会に対し恐怖するようになります。
無意識に人と会うのを避けるようになったり、人と話しときに目を合わせられなくなったりするのは、このせいです。
私もなるべくマスクや帽子をかぶって外出することが多くなりましたし、基本的に友達や知り合いには会いたくなくて避けるようになりました。
そして、元の世界に世界に戻ることが怖くなります。
社会復帰の足かせになる
これらは後遺症のようなもので、いざ社会復帰をしよう、と思った時に大きな足かせになります。
求人に応募する勇気が出なかったり、目が合わせられないことや声が小さいことで面接で不利になって不採用になる確率が高まります。
社会復帰できるかどうかは本人の立ち振る舞いに大きく影響される部分が少なくありません
知り合いに二年半ぐらいの引きこもっていた人がいましたが、社会復帰しようと思い立ち、すぐさま飄々と面接に行き一発で正社員採用。
「自分はダメだ」とか、「生きている価値がない」とか本人は全く自信をなくしていませんでした。行動も早いし、みなぎる自信があり、社会に対する恐怖もありませんでした。
長いブランク期間も確かに悪い方向に影響されますが、バイトであれば、普通に考えて目を合わせられない人を採用しようという面接官は少ないと思います。
「自分のすべてがダメだ」と思わない
だから引きこもりがそこまで長いわけではないのであれば、とにかく自分に自信を失わないこと、立ち振る舞いまで、自分の内面に影響されないことが重要だと思います
もちろん引きこもりをしていて自信を失わないのは、よっぽど強い人間じゃないと難しいでしょう。
そこで自分が言いたいのは自分がダメだダメだと思ったとしても、全てがダメだと思い込んでしまわないことです。
なにもかもダメな人間なんていない
綺麗事ではなく、何もかもダメな人間なんていないと思います。
小学生や中学生の時に何か一つでも褒められたことはあると思いますし、褒められる所まで行かなくても平均並みには出来たことは誰しもあると思います。
小学生の頃、走るのが速かったとか、なぜか写真を撮るのが上手いとか。
自分も基本的に何もかも平均並みで、あんまりほめられたことがないようですが、頑張れば平均並みにはできるかなというところがあります。
それが社会にで働くことに直接役立たないことであっても、そういった「少しでも何々できる」みたいな成功体験を思い出して、自己肯定感を持つことをオススメします。
「ぜんぶだめだ」じゃなくて、「ほとんどだめだけど、○○はできる」という考えに切り替えるんですね。
もちろん、空白期間なんかなくずっと外で働けている人には敵いません。でも、その小さな自信が、社会復帰したいと思った時、立ち振る舞いに少なからず影響されると思います。
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