引きこもりの方で「アルバイトを始めたいけれど怖くて勇気が出ない」
……という人は多いと思います。
長いブランクがある人もいるでしょうし、以前に働いていた職場でのトラウマで、身動きがとれない人もいるかもしれません。
自分も3年の引きこもり生活のあとにアルバイトで社会復帰をしたのですが、一歩踏み出すまではめちゃくちゃ怖かったです。正直、大学で40~50人の前でプレゼンをしたときより怖かった。
そこで今回は引きこもりでバイトが怖い理由と、対処法について書いていきたいと思います。
引きこもりでバイトが怖い理由3
引きこもりのとき、バイトが怖かった理由は主に次の3つでした。
怖い理由①面接が怖い
まず面接が怖い。
なにが怖いのかというと、不採用になることではなく、人の言葉が100倍怖いんです。
面接では、「この空白期間は何していたの」とか、少ない職歴についても突っ込まれます。これから自分の元で働いてもらう人間を探しているのだから訊かれるのは当たり前ですし、面接官は相手をとくべつ傷つけようとは思っていないでしょう。
でも、何気ない言葉一つ一つに傷つくだろうということがわかっているから、先を予想して恐怖するんですよね。
「引きこもりの自分は本当の自分じゃない」「もっと自分が輝けるような職じゃないとダメだ」という自信あるタイプの人もいると思いますが、自分の場合は「自分なんかダメだ。いなくなったほうがましだ」と徹底的に自信がなくなっていたタイプでした。ですから、ただでさえ自己肯定感がほとんどない状態なのに、『面接』という、さらに傷つけられに行くような場所に足を踏み入れることがこの上なく恐ろしかったです。
引きこもり歴が長い人ほど、そのぶん家族や身内からの言葉や、ネットなどで傷ついた経験が蓄積されているので、『面接』にいくことはより恐怖だと思います。そもそもブランク期間が長いのでハードルも高いですしね。
怖い理由②仕事ができるか・ついていけるかの不安
二つ目は、仕事ができるか・仕事についていけるかの不安です。
まったくバイトをしたことがない人にとっては、『働くこと』そのものが怖いでしょうし、たとえ以前、仕事をしたことがあっても、長いブランクがあるために仕事ができるか、ついていけるのか不安になります。
怖い理由③コミュニケーションがとれるかどうかの不安
三つ目は、人間関係の悩みです。
引きこもりの方の中には、以前働いていた会社などで人間関係のトラウマを抱えている人もいますし、長い引きこもり生活のなかで、対人恐怖症をよりこじらせてしまう人もいます。(自分自身の経験から言っても、引きこもり生活が長くなればなるほど、人との会話に対して恐怖心を抱くようになりました。)
ですがバイトを始めると、否が応でも人間関係がつきまといます。
働きはじめたときは、自分から進んで挨拶や自己紹介をしなければいけませんし、ある程度慣れてきても世間話が必要になります。職場の人たちと上手く会話ができるか、輪に溶け込めることができるか、非常に不安です。イヤな人や合わない人もいるでしょう。
引きこもりからバイトを始めるのは怖かった
引きこもりからバイトを始めるのは、本当に勇気が必要でした。
とくに【応募】と【面接】。
「面接に行ったら、なにか厳しいこと、イヤなことを言われるかもしれない……。」
そう思ったら面接が怖くて、応募するのに一ヶ月くらい悩みました。
今考えると、たかが応募ボタンを押すだけに一ヶ月もかけるなんて、バカバカしいと思います。周りにも「さっさと受ければいいじゃない。落ちてもバイトなんていっぱいあるんだから」と何度も言われました。頭ではわかっていました。でも、わかっていても、とにかく怖いんですよね。
なんとか周囲に背中を押してもらって無事面接まで行くことができ、採用されました。
ハードルは高い
私はこのように普通の求人サイトから応募するという、正面からの道を通ってバイトを始めました。一発で採用されたので、何回も何回も不採用になる人よりは、ぜんぜん苦労せず社会復帰できたと思います。
とはいえ、後から考えてみたのですが、何年も引きこもりをしている人がこの正面突破の方法でバイトを始めるのは難易度が高すぎると思いました。
慣れない電話をして面接日を決めて、まったく見栄えのしない履歴書を持って、まったく面識もない面接官に合否を決められる。
道を外れたことのない人間からすると普通だと思いますが、わたしたちのようなちょっと道を外れてしまった人間には、あまりに難解で不利な道のりです。
引きこもりでバイトが怖いときは、知り合いのツテで働く
なので、「引きこもりだけどバイトを始めたい」という人におすすめなのは、家族や友人、誰でももいいので、とにかく知り合いのツテを使って働くことです。
誰かの紹介なら採用もされやすいですし、親しい間柄であれば面接も履歴書も必要ない場合もあります。あなたが引きこもりだったことを知っているのであれば、それを知った上でやさしく受け入れてくれるでしょう。
自分はネットから応募したアルバイトとはべつに、知人のお店で働いていますが、後者のほうが何倍も入口がやさしかったですし、働いている環境自体も融通がきいてやさしいです。
といっても知り合いがいない……
とはいっても、知り合いがいないという人もいるでしょう。引きこもってから、ほとんど縁を切ってしまったという人も多いと思います。
自分も交友関係をバッサリ切っていて、ほとんど残っていませんでした。どうしたかというと、一人二人はいたので、その友人から繋いでもらったんですね。
なので、少なくても残っているならその人を頼る。または家族に頼るのが一番です。
でもまったく頼れる人がいない場合は、難易度は高いですが、求人サイトからバイトに応募するしかありません。
採用されやすいバイトを選ぶ
求人サイトやアプリから応募する場合、なるべく採用されやすい求人を選ぶのが重要です。
採用されやすいバイト求人とはつまり、かなり人手不足で困っているところ。
週一日~OKとか、とにかく短時間で応募をかけていたり、【急募】という記載があるものが狙い目です。それだけ条件をゆるくするということは、それだけ人手が欲しい証拠。
また、経験のない職種より、ちょっとでも経験のある職種を選んだほうが採用されやすいのは間違いありません。
面接という大きな壁
とはいえ、普通のバイトには【面接】という大きな壁があります。
どうしても面接が怖いという人や、面接が苦手で、いつも面接に失敗してしまうという人もいるでしょう。
そういう人は、派遣や短期バイトだと面接がないので、そちらで軽く経験を積んでから働くのもおすすめです。
コメント