引きこもりを脱出したいけど勇気がでない……
そんな人は多いと思います。
自分も3年の引きこもり経験(わりとライトな)がありますが、社会復帰する勇気がでず、「働こう」と思い立ってから、1ヶ月~2ヶ月くらい悶々としてしまった時期があります。
そこで今回は、引きこもりが社会復帰したいけど勇気がでないときに、やってよかったことについて書いていきたいと思います。
(自分の場合、コンビニやスーパーなど、用があれば外に出られるタイプだったので、部屋から一歩たりとも外に出られないタイプの方には参考にならないかと思います。ご了承ください)
働くまでのながれ
まず社会復帰を「どこかで働くこと」と仮定するなら、引きこもりを脱出し、社会復帰するまでにこのような段階があります。
- 決意
- 働き口をさがす
- 働きはじめる
もっと細かくするなら、
- 決意
- 働き口をさがす
- 応募
- 面接
- 採用される
- 働く
ですね。
(あくまで個人的に経験して思ったことですが、)この流れの中では、応募~面接までのハードルが一番高く、採用さえされればあとは流れ作業。職場と家の往復という普通の毎日を送るだけで、思ったほどの苦労もなく社会復帰ができました。
それに応募~面接のハードルは、求人に受かるかどうかというより、(社会復帰に躊躇してしまう人の多くはわかると思うのですが、)
求人に応募して面接に行く
……という、心理的なハードルを越える大変さのほうが高いです。
引きこもり脱出する勇気がないのは自信がないこと
なぜこんなにも『求人に応募して面接に行く』というハードルが高いかというと、自信がない状態だからです。
なにか大きなトラウマで引きこもってしまった人や、自分に自信がなくて引きこもってしまった人は、「自分なんて……」という自己嫌悪状態に陥っています。
また、なにか大きなトラウマのようなものがなくても、長期に渡る引きこもりで、自信をすり減らしてしまった人もいます。
それなのに、目の前の履歴書には長期の空白期間。
これでは、社会復帰が怖くなるのは必然です。
反対に、引きこもっていても自信や自己肯定感のようなものがほどほどにある人は、(面接さえ突破できれば)さっさと社会復帰できる人は多いんじゃないかと思います。
このように引きこもりからの社会復帰で勇気が出ない人の多くは、精神的にもマイナス地点からの出発、ということで一歩が出ません。
他人を頼る
じゃあどうするのが、おすすめか。……というか、自分がやって脱出できた方法は、誰かに頼るということ。
引きこもりを脱出したいけど勇気がでないときは、『誰かに頼ってでも脱出するんだ』という気持ちの切り替えが必要です。
「働けばいいだけ」ってほんと?
社会に戻るのが怖くて踏みとどまっているとき、「働けばいいだけ。職は選ばなければある」という厳しい言葉をかけられたことはあるかと思います。
家族や知り合いにそういうことを面と向かって言われたことがある人、ちらほらいるんじゃないでしょうか。
実際、なんとか働けている今では、しごく全うな異見だと思いますし、引きこもっている人が考えているほど社会復帰はハードルの高いものではないと思います。(人それぞれの状況にもよるので絶対ではないけど)
ただ言葉としてはおおよそ正しいとしても、「そんな簡単に、心も身体もついていけない」という引きこもりの方の気持ちもわかります。
叱咤激励のつもりで言っている人もいるでしょうが、結局「働けばいいだけ。職は選ばなければある」というのは、今の自分の状況を否定される言葉ですから、この言葉によってさらに自己肯定感を失い、社会復帰が遠のく人も多いんじゃないでしょうか。
実際、自分もそういうことをかんたんに言う人ほど『敵』だと認識して遠ざけていました。
敵だと遠ざけてしまうと、どんどん孤独になる
ただ、周りの言葉が正しいか思いやってくれているかはべつにして、
このように自分から社会や家族、友人ともどんどん距離を置いて閉じこもってしまうことになると、さらに社会復帰のハードルは上がってしまうのは間違いありません。
それでも「毎日楽しい」という人ならいいですが、「一刻もはやく社会復帰したい」と思っているのに、周りの人間すべてを敵と認識して、せっかく湧いてきた社会復帰へのエネルギーを無にしてしまうのは賢明な選択とは言えないでしょうか。
だから全員を『敵』とひっくるめないで、自分の身を守っている殻を脱ぐこと。これをほんの少しでもいいからやってみるのがおすすめです。
自分も周りに頼った
自分も社会復帰しようと思ったとき、とにかく家族や友人に背中を押してもらうようにしました。
「人間関係がイヤになって、長らく働いてなかったんだけど社会復帰したい」
「面接怖いけど、なに言えばいいか」
……など、とにかく周りに悩みを打ち明けました。
訊けば答えてくれますし、自分を思いやってくれる人や、世話好きな人はこちらが求めなくても背中を押してくれます。
今の状況を『バンジーを飛ぶか、飛ばないか』の状況に例えるとわかりやすいかと思います。
私のように自分で飛ぶ勇気がない人は、他人に背中を押されると、自分じゃ乗り越えられないハードルも越えられます。
全部言う必要はないし、全員に言う必要もない
とはいえ、全部言う必要も、全員に言う必要もありません。
相手を選ばず下手に悩みを打ち明ければ、自分が正しいんだといわんばかりに説教して、心を刺されることもあります。
だから本当に信頼できる人に頼るべきですし、自分が引きこもっていた理由も言いたくなければ言わなくていいです。
ただ「就職先をさがしてて……」と相談するだけでもいいと思います。
人に頼ったほうが就職のハードルも下がる
他人を頼ることのメリットは背中を押されることもありますが、もう一つあります。
もし誰かのコネで働けることになったら、面接・就職に対するハードルも下がることです。
現に、自分は知り合いのお店で働いていますが、応募の電話も面接もなく採用されました。ですので、一番簡単に社会復帰をするなら、まずは誰かに頼ることをおすすめします。
まずは家族に頼る
まずは家族に頼ること、相談することをおすすめします。
友人、知人との縁を切ってしまったという人もいるかもしれませんが、さすがに家族の縁を切ったという人は少ないと思いますし、とくに両親の場合、あなたのことを一番親身に考えてくれるでしょう。(多少、頭の痛いことを言われるかもしれませんが。)
家族にも友人、知人にも頼れない場合は、地域の『引きこもり』支援団体などに頼ることをおすすめします。
大きな自治体であれば引きこもりの社会復帰支援をやっていますし、ユーチューブでも、そういったところから社会復帰した引きこもりの方の動画がちらほらあります。
直接ハローワークのようなところに行くよりも、より自分のことを親身になってくれる相手に相談したほうがよいです。
誰にも頼れない人は……
誰にも頼れない人は、もう正面突破するしか方法はないかもしれません。
正面突破というのは、『自分で求人をさがして、面接して働く』という普通の就職方法です。
ようするに、普通の人たちと同じ競争になるので、難易度が高いです。
この場合はなるべく人手不足で困っている求人をさがすのがいいでしょう。正社員だとブラックなので、できればバイトをおすすめします。
接客業、肉体労働が中心になりますが、他人がやりたくない職種なので、多少の空白期間があっても採用されやすいです。
当たり前にはこだわらない
ちなみに、大切なのは正社員じゃないとだめだとか、週に何日何時間以上じゃないとだめだとか、世間の当たり前にはこだわらないことです。
長期の引きこもり、また職歴すらない方だと正社員への道は困難ですし、週5日8時間のように、はじめからたくさん働こうと思っても身体がついていけない可能性もあります。
また、職種をこだわると倍率も上がってしまうので、できるだけ職種にもこだわらないことをおすすめします。
とにかくがむしゃらに一歩踏み出すことだけを考えることが近道です。
ところが反面、そういうこだわりも大事だとも思います。
いくら働いているといっても、コンビニのレジ打ちや客室の清掃のような単純作業だと、働いても働いても自信が持てない人もいるんじゃないかと思います。(平気な人はそれでいい)
そういう人の場合、まずはとりあえず業種や雇用形態にこだわらずに就職して、半年でも1年でも継続して働いてみてから、自分のこだわりの方向へ路線変更するのもいいと思います。
面接が怖い人は、派遣という手もある
また「面接がどうしても怖い」という人は、派遣労働という手もあります。
派遣は面接の必要がほぼありませんし、採用までのハードルも低いです。
派遣から正社員登用されることもありますし、派遣をやると職歴を履歴書に書くことができるので、その後の面接にも多少は有利になります。給料もバイトよりは高いですし。
ただ、アルバイトのように労働時間や労働日数の細かな指定はできないので、できれば繁忙期を避けて働くのをおすすめします。
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